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謁見所


 

謁見所全景

 謁見所は西附属邸ではもっとも公式な部屋とされ、大正末期には「拝謁ノ間」と呼ばれていました。

 広さは10畳で、畳敷きの上に絨毯が敷き詰められ、さらに中央には部分敷きが置かれています。敷き詰め絨毯は御食堂 、二の間とも同じものです。今回の修復で織り方、模様とも修復前の絨毯と同様に復元製作されました。

 

書院

 北側には1間半の床の間と1間の書院が配されています。書院窓にはめられている障子の組子は非常に繊細な美しいつくりで、ここを通して柔らかい夕日が差し込みます。この部屋の所見の一つといえましょう。また二の間との境の襖の上部の欄間は筬(おさ)欄間といい、ごく細い縦桟で構成されている見事なもので、さらに厚さ3ミリほどの薄い障子を重ねています。

 

シャンデリア

  室内には玉座用の肘掛椅子とテーブル掛けをかけた廷卓、拝謁者用の小椅子3脚が配置されており、傍らにはガラス扉のついた飾り棚が据えられています。飾り棚は奉書などを入れるためのものと思われますが、意匠的に他の家具とは異質で、調和に欠けることから、当初からおかれた家具ではなく献上品ではないかと考えられます。

謁見所越しに二の間(左奥)と御食堂(右奥)を見る

 肘掛椅子は馬蹄形の背もたれで肘掛けがつき、挽物の直脚がついた洋風のクラシック様式ですが、非常に高度な和風の伝統的技法によってつくられています。木部はケヤキ材に梨地漆仕上げをし、金の高蒔絵で菊紋を散らし、背枠の上中央と両端には御紋章を埋め込んであります。裂地は濃紫色の西陣織で、八弁宝花文様の部分がビロード状になっていて、ここから下に織り込まれている金糸が見え隠れしているという、まことに優雅なものです。

 小椅子も丸い背もたれに猫足の洋風クラシック様式ですが、つくりは和風です。木部は呂色仕上げに桐文様を金銀の高蒔絵で描き、裂地は肘掛椅子と同じですが、これには金糸が織り込まれていません。

 

 

  ともに明治初期にはすでに宮中で使われていたデザインで、現在でも使用されている伝統的な宮廷家具です。
  角卓子には豪華な錦のテーブル掛けがすっぽり包むようにかけてありますが、こうした掛け方も日本の宮廷の伝統的な手法です。

 



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出典 「沼津御用邸記念公園 西附属邸」

沼津御用邸記念公園作成
作成日 : 2005年7月1日
更新日 : 2007年7月1日
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