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海瀬家住宅主屋が国の登録有形文化財になりました

2022年9月14日更新

沼津市西浦河内にある海瀬家住宅主屋が、令和5年8月7日の官報告示で、国の登録有形文化財になりました。海瀬家住宅主屋は、現存する住宅としては市内最古の建物です。

海瀬家住宅主屋の概要

名称:海瀬家住宅主屋
構造:木造平屋建、寄棟造り、桟瓦葺(元は茅葺)
年代:江戸末期(江戸後期までさかのぼる可能性あり)

海瀬家住宅主屋について

海瀬家は、江戸時代から明治時代にかけて、河内村の名主や戸長を務めた旧家で、屋号を仲屋といいます。現在もみかん農家を営む子孫が居住しています。建物の建築年代は、和釘が使用されていることから江戸時代末期(築160年以上)は確実と考えられますが、民俗分野の調査では、18世紀末にさかのぼる可能性(築220年以上)が指摘されています。
建物は木造平屋建、寄棟造りの桟瓦葺で、囲炉裏の煙を逃がすための越屋根が載っています。屋根はもともと茅葺で、昭和4年頃に瓦に葺き替えられましたが、古い小屋組を利用しているため、瓦葺きとしては急な勾配の屋根となっています。
内部は右手に入り口と土間や台所、左手に前後2列6室を配した居室部があり、居室部の周縁には縁を回しています。居室部表側は土間側から、マエザシキ、ナカザシキ、オクザシキが配され、奥側はナカイ・マエナンド・オクナンドが配されています。
当地域の旧家として相応しい、規模の大きい伝統的な農家建築です。

  • 海瀬家住宅主屋外観

     

  • 海瀬家住宅主屋内観

     

河内の天王祭

毎年7月、西浦河内で行われる天王祭では、御崎神社と子聖神社を神輿が往復し、神事と獅子神楽の奉納が行われます。江戸時代に三津の旧家から海瀬家に嫁いだことが縁で、三津から河内に神輿が譲られ、神楽が伝わったのが祭りの起源といわれています。祭りと海瀬家との関係が深いことから、神輿が子聖神社から御崎神社に戻る途中、海瀬家に立ち寄り、オクザシキに神輿を据え、ナカザシキで獅子神楽が舞われます。海瀬家住宅主屋は、民俗芸能の舞台としても活用されている貴重な文化財といえます。

※建物には所有者が居住しております。内部の見学はご遠慮下さい。

海瀬家住宅主屋で神事と獅子神楽の奉納が行われている様子

 

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ファクス:055-933-1270
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