沼津新仲見世商店街が約50年前に建設したアーケードは老朽化が進み、これまで幾度となくアーケード撤去の話が持ち上がったものの頓挫してきました。
しかし、昨今の「沼津市リノベーションまちづくり」の取り組みによって、新仲見世商店街付近では遊休不動産を活用した事業がいくつも生まれ、まちに変化の兆しが見えてきたことや、他の商店街において、実際にアーケード撤去を伴う空間再編とその後の空間活用の事例があることを知り、商店街が自らアーケードを撤去することを決意しました。
この民間の動きに合わせ、アーケード下の道路を管理する市も商店街と共にアーケード撤去後の未来を考え、自然と人が集まるような心地良い空間に再編する公民連携のプロジェクトを進めています。

沼津新仲見世商店街が作成した本プロジェクトのポスター
施設の状況
- 建設年
- 昭和44年にアーケード建設
- 設置者
- 沼津南仲見世商店街(沼津新仲見世商店街の前身)
- 用途等
- 公共用歩廊、鉄骨造平屋建て
- 面積等
- 建築面積667.71平方メートル 延長84.88メートル(建設当時)※現在までに増築あり
北側入口
昼の様子
夜の様子
これまでの取り組み
平成28年度
- リノベーションまちづくり戦略会議において、福岡県北九州市の魚町サンロード商店街の梯(かけはし)理事長を招き、商店街のアーケード撤去事例を紹介。
平成29年度
- アーケード老朽化問題について、専門家を交えて商店街と市の関係者による検討がスタート。
平成30年度
- 前年度に引き続き検討を重ね、商店街が関係者(会員及び沿道地権者)を招集した会議を開催し、アーケード撤去の方針を決定。
- アーケード撤去後の道路空間活用の方向性を探るため、商店街と市の関係者によるワークショップを開催。
ワークショップの様子
平成31年度(令和元年度)
- 空間再編に向け、商店街と市の関係者による定例ミーティングを実施し、ハード面・ソフト面それぞれの準備を進める。
- 横浜国立大学の受託研究として、アーケード撤去後の活用手法の提案を受ける。
- 商店街によるアーケード撤去工事の設計や、近隣商店街や東京電力などの関係機関との調整・交渉。
- 市による道路測量・改良設計、ランドスケープデザイン設計を実施。
- 市、商店街、一般社団法人lanescapeの連携により、道路上にテーブル・椅子を常設する社会実験を1か月間実施。
説明会の様子
横浜国立大学の提案の様子
社会実験の様子
令和2年度
- 前年度に引き続き、商店街と市の関係者による定例ミーティングを実施。
- 商店街によるアーケード撤去工事は、商店街の総会にて予算案の議決後、入札により事業者を決定・契約し、6月より工事着手。
工事の様子(令和2年6月22日撮影)
空間再編のコンセプト
- 歩行者専用道路であることの強みを生かした空間利用
→人が集い、憩える仕掛けとして、机・椅子を設置など - イベント等がしやすい環境整備
→電源設備の設置、使用手続きの簡素化など - 雰囲気や一体感を考慮した新たな空間
→樹木の設置、趣ある道路舗装、統一感のあるファサードなど
平成30年ワークショップで作成されたイメージ
公と民の役割(公民連携)
商店街
- 老朽化したアーケードの撤去及び街路灯の改修工事(LED化)
- 道路空間の有効活用やマネジメントする団体組成などの検討
- 統一感のあるファサードのデザインルールの検討 など
沼津市
- 市道3690号線の道路改良工事(側溝敷設、舗装改良など)
- 道路空間の柔軟活用を可能とする制度導入検討 など
プロジェクト主要メンバー
商店街
- 沼津新仲見世商店街 会員数19(令和2年1月時点)
会長 井草 雅彦
前会長 今井 俊之 - 設計監理 アーキトリック一級建築事務所
飯田 真幹 - 施工業者 有限会社マルス杉山興業
杉山 雅彦
市
- まちづくり政策課(プロジェクトの全体コントロール)
- 商工振興課(アーケード撤去及び街路灯改修工事の支援など)
- 道路管理課(道路改良工事、道路占用許可など)
- 地域自治課(民間支援まちづくりファンドによる支援)
このページに関するお問い合わせ先
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〒410-8601 静岡県沼津市御幸町16-1
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